尿潜血とは?
学校検尿・健康診断や人間ドックで「尿潜血が陽性」と言われたことはありませんか?
尿潜血とは、尿に微量の血液(赤血球)が混じっている状態を指し、見た目には分からなくても、尿検査で陽性判定されることがあります。(顕微鏡的血尿と呼びます)
陽性になる原因とは?
尿潜血が陽性(判定が1+, 2+, 3+)の場合、以下のような原因が考えられます。
陽性反応が一時的なこともありますが、中には治療が必要な病気が隠れている場合があります。
一時的と思われるもの
- 激しい運動の直後
- 月経血の混入
- 脱水や尿の濃縮
- 感染症(膀胱炎や尿道炎)
- ナットクラッカー現象
治療が必要なもの
- 腎臓からの出血:慢性糸球体腎炎、IgA腎症、腎臓結石など
- 尿管・膀胱・尿道からの出血:尿路結石、慢性的な膀胱炎、膀胱がんなど
- 全身性疾患によるもの:高血圧性腎硬化症、糖尿病性腎症、膠原病など
このような方はご相談ください
以下のような状況がある場合は、早めのご相談をおすすめいたします。
- 健康診断で尿潜血陽性が毎年続いている
- タンパク尿やクレアチニン異常も同時に指摘された
- 目で見てわかる血尿(肉眼的血尿と呼びます)
- 腰や背中の痛み、頻尿・排尿痛などの症状がある
- 血縁に腎臓病の方がいる
当院でできること
当院では、腎臓内科専門医である院長が、以下のような検査や対応を行い、尿潜血の原因を正確に評価・診断します。
- 尿検査(尿沈渣・蛋白尿定量・変形赤血球などの詳細評価)
- 血液検査(腎機能・生活習慣病・炎症・免疫機能など精密検査)
- 腎エコーなどの画像診断
- 腹部CT(総合病院で撮影しますが当院から予約できます)
- 必要に応じて腎生検のご案内
原因に応じた治療や生活指導、定期的なフォローまでしっかりサポートいたします。
精密検査と専門医による診断で皆様をサポートいたします
当院は中学生以上の方を主な対象としていますが、小学生の方も2次検査で引っかかるような場合は小児腎臓専門医へ適切にご紹介いたします。
尿潜血の陽性は、腎臓や尿路の病気のサインの一つです。自覚症状がないからと放置せず、原因を特定し、早めに対応することが腎臓を守る第一歩です。
「検診で引っかかっただけ」と思わず、ぜひ一度ご相談ください。