タンパク尿とは?
タンパク尿は、尿中に通常よりも異常に多くのタンパク質が含まれる状態を指します。
通常、健康な人の尿にはほとんどタンパク質が含まれていませんが、特定の疾患や体の状態によって尿中にタンパク質が排泄されることがあります。
タンパク尿が出ていても自覚症状はない
尿中にタンパク質が排出されていたとしても、自覚症状が出ることはほとんどありません。
そのためタンパク尿は、健康診断の結果で気づくケースがほとんどです。
一時的にタンパク尿が検出されることもあり、その場合は問題にならないことが多いです。
ですが、慢性的にタンパク尿が検出される場合は、腎臓の機能が低下している可能性があります。
特に健診結果で(2+)以上の数字が出ている場合は腎臓内科へご相談ください。
多量のタンパク尿で自覚する症状
尿中に多量にタンパク質が排出する病気として、ネフローゼ症候群があります。
診断基準は尿タンパクが1日に3.5g以上、血液中のアルブミンが3.0g/dl以下となっています。
腎臓に異常があり尿にタンパクが排出されてしまう時、そのほとんどはアルブミンという種類のタンパク質です。
血液中からアルブミンが尿へ漏れてしまうため、血液中のアルブミン濃度が正常よりも低くなります。
ネフローゼになると、
- ①尿が泡立つ
- ②足がむくむ
- ③全身がむくんで体重が日単位で増えてくる
といった自分でわかる症状が出てきます。
心不全や呼吸不全、腎機能の低下といった全身の臓器に影響が出てくるため、早期に診断と治療が必要になります。
むくみの原因が全て腎臓のせいというわけではありませんが、気になる場合は一度尿検査・血液検査で詳しく調べることをおすすめいたします。